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現場で活かせるイベント運営のワザ

イベント用テントの設営すべてが分かる!プロ直伝ガイド

以前、テントが野外イベントで重宝するということをご紹介しました。
テントをレンタルする際、設営をそのままレンタル会社にお願いするか自分たちで設営するかを決めなくてはなりません。今回は、両者のメリットや手順をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。


  • イベント用テントの設営は依頼する?セルフでする?
    • -【1】まずはテントの設営について知ろう
    • -【2】設営を依頼するケース、セルフで行うケースのメリット
  • テント設営をプロにお願いするとき、コレに気をつけて
    • -【1】「依頼範囲」をきちんと明確に
    • -【2】「場所」・「時間」を指定する
    • -【3】土と芝での「設営対策」の違い
    • -【4】「各種申請証」を発行する
  • テントをセルフで設営する際のポイントは?
    • -【1】イベント用テントの設営方法
    • -【2】テント内のレイアウト例をご紹介
    • -【3】安全対策を徹底しよう
    • -【4】後片付けはマナー良く

イベント用テントの設営は依頼する?セルフでする?

イベント用テントの設営は、レンタル会社にお願いすることもできますし、自分たちですることも可能です。それぞれのメリットをみていきましょう。

【1】まずはテントの設営について知ろう

イベント用テントの設営は、実際に行ったことがなくても、なんとなくイメージできる方は多いのではないでしょうか。実際、そこまで複雑ではないので素人でも設営することは可能。
しかし、意外と見落としがちなのが、設営にかかる「時間」。集会用テントは、複数のパーツをそれぞれ連結して組み立てるため、時間がかかるのです。

一般の人が設営する場合、もっともスタンダードなサイズである「2K×3K」のテントで約30分かかります。これはテントを立ててウエイトを置いただけの時間で、横幕などつける時間は含まれておりません。思ったより時間がかかると感じたのでは?

テント1張を設営するのに必要な時間と人数の目安

  • ・2K×3k⇒30分(3〜4人)
  • ・3K×4K⇒40分(4〜5人)

テントの数が多くなればなるほど、「スタッフが何人必要か」や、それによっての「設営所要時間」が変わってくるので前もって計算をする必要があります。
なお、テントの設営は力仕事ですし何張りも設営となると体力も必要なので、男性スタッフが担当するのが望ましいでしょう。

【2】設営を依頼するケース、セルフで行うケースのメリット

イベント用テント設営には意外と時間がかかること、人手が必要なことが分かりました。これを踏まえて、レンタル会社(もしくはイベント会社)に依頼するかセルフでするかの判断を、それぞれのメリットをもとに考えていきましょう。

レンタル会社を利用するメリット
設営をレンタル会社に依頼すると、当然「人手」がかかりません。運営スタッフの人数が少ないケースでは、たいていレンタル会社に依頼するケースが多いでしょう。

また、プロが設営すると「安全・確実」というのが大きなメリット。もちろん、セルフでも説明書通りすればきちんと設営はできますが、数が多いとつい“適当”な設営になってしまいがちなので、そこがプロとの大きな差といえるのではないでしょうか。
加えて、プロならば時間もスピーディー。先程の「2K×3k」テントの例でいうと、5分とかからず設営完了します。

ちなみに、オプションとして、設営だけでなくテント内のレイアウトまで任せられる会社も多いです。導線を意識した“機能的”なテントを作りたい場合は、相談してみてください。

セルフで設営するメリット
セルフで設営することのメリットといえば、やはり「運営コストの削減」でしょう。テントのレンタルのみと設営までお願いするのとでは料金が変わってくるため、低予算の場合に向いています。もちろん、先程も触れましたが、組み立て自体は複雑なものではないため、素人でも設営は可能です。

また、テント設営は複数で行うため“一体感”が生まれるのもセルフ設営のメリットではないでしょうか。互いに協力し合って1つのテントが立ち上がった際は、きっと達成感が生まれること間違いなしです。比較的小規模なイベントなどでは、設営もイベントの一部として自分たちで楽しむのも良いかもしれません。

テント設営をプロにお願いするとき、コレに気をつけて

テント設営をレンタル会社に依頼すると“すべておまかせ”で楽ちんですが、気をつけておきたいポイントはあります。ここで見ていきましょう。

【1】「依頼範囲」をきちんと明確に

イベント用テントをレンタルする場合、「自分で受け取りに行く」「納品してもらう」「設営もしてもらう」「レイアウトまでしてもらう」の4パターンがあります。ですので、レンタルする時点でその旨を明確に伝えておかないと、互いの認識違いで当日にトラブルとなってしまう可能性があります。
実際、設営までお願いしたつもりが伝わっておらず、レンタル会社のスタッフが「納品」するだけで帰ってしまったというケースもあるので要注意。

【2】「場所」・「時間」を指定する

設営を依頼する・しないに関わらず、納品場所と時間の指定が必要です。納品の場所は、会場の入り口付近なのか、会場内なのかまで指定しましょう。その際、各種「申請証」が必要になるので、次の項目で説明いたします。

また、時間の指定は、納品の時間帯・設営完了の時刻・撤去の時刻などが必要ですので、事前に決めておきましょう。
なお、台風や強風などの荒天の際に別日を設ける場合、予備日も伝えておきましょう。イベント延期や中止の際に費用を保証してもらえる「興行中止保険」もあるので、そちらも参考にしてみてください。

【3】土と芝での「設営対策」の違い

テントを設置する場所が「土」なのか「芝」なのかで、設営時に気をつける点が変わってきます。
設置場所が土の場合は、台車が土に食い込んで押しづらいですので「手運び」になります。また、付近まで車両で運ぶ場合、「わだち」ができるため、あらかじめ会場の管理者への確認が必要です。わだちを付けるのがNGな場合は、「手運び」となり、設営時間が長くなりますので事前にレンタル会社に伝えなくてはなりません。費用もアップするので、その点も知っておきましょう。

一方、設置場所が芝の場合は、テントの脚で芝が潰れてしまうので、会場の管理者に設営の許可をもらうことをお忘れなく。

【4】「各種申請証」を発行する

テントを納品してもらう際、車両を使うので各種申請証を1週間前までには発行しなくてはなりません。車両が会場の入り口付近に駐車する場合は「駐車許可証」、会場まで車両で運搬する場合は「通行許可証」が必要。

申請は、その道路を管轄する警察署あてに行います。その際、車種・車両ナンバー・運転手の氏名・住所などが必要になりますので、事前に確認しておきましょう。
申請証に関しては、レンタル会社に依頼する場合だけでなく、セルフで設営する際にも必要になりますのでお忘れなく。

テントをセルフで設営する際のポイントは?

ここでは、テントをセルフで設営する際のポイントをご紹介します。

【1】イベント用テントの設営方法

テントの設営は、なるべく風通しの悪い場所で行うと、立てている最中に風に邪魔されることがありません。また、テントを設営する際は怪我をしないよう「軍手」・「ヘルメット」「安全靴」の着用を徹底しましょう。特に、複数のテントを設営する際、疲れて力が抜けて手を離してしまうこともあるため、注意してください。

設営の流れ

  1. 【1】はじめに鉄骨を組み、そこに屋根部分を組み込みます。
  2. 【2】屋根に天幕をかぶせて紐を結びます。
  3. 【3】柱を起こすと完成です。
なお、横幕をつけるときは、完成させてからつけるとスムーズです。

【2】テント内のレイアウト例をご紹介

ここでは、「2K×3K」サイズのテント(約6坪)を使ったレイアウト例をご紹介します。下記の図の長方形はテーブル、正方形はイス、水色の線は横幕を表しています。

  • <受付レイアウト>

    受付レイアウト
  • <控室レイアウト>

    控室レイアウト
  • <運営本部レイアウト>

    運営本部レイアウト
  • <入場もぎりレイアウト>

    入場もぎりレイアウト

受付
来場者を待たせないよう、受付窓口を3つ設けます。壁側にもテーブルを置いておくと、来場者への配布物(パンフレットやノベルティなど)をストックできたり、スタッフの荷物置きとして使えたりします。
混雑が予想されるイベントの場合、前方のテーブルと後方のテーブルそれぞれに人を配置し、リレー形式で配布物を渡すようにすると効率的です。

控室
「2K×3K」サイズのテントは、広さにゆとりがあるので、ゲストが少人数の場合は、中央に横幕を垂らしたりパーテーションを立てたりして2部屋にすると、1つのテントを有効活用できておすすめ。
テーブルに白いクロスをかけるなど細やかな配慮もしておきたいところです。
また、なるべく中が見えないようゲストに配慮するため、側面すべてを横幕で囲ってしまうか図のように4面を囲って1部だけを内側に織り込んで入り口を開けるのが良いでしょう。

運営本部
スタッフの人数にもよりますが、作業しやすいようテーブルやイスは多めに用意しておきます。
音響やプリンターなどの機材を持ち込む場合は、発電機も設置しておくとよいでしょう。

入場口
チケット制イベントの入場もぎりスペースの場合、人が常に一定方向に流れていくので、テーブルで仕切って3列の通路を作ることができます。ポールで仕切っておくとスタッフと来場者がぶつかる心配がありません。

【3】安全対策を徹底しよう

テントを使う際、安全面には重々気をつけないといけません。

風対策
風でテントが吹き飛ばないよう、「ウエイト」は絶対に使用する必要があります。各脚につき20kg×2の40kgが推奨です。実際に、軽いウエイトしか置かず、テントが吹き飛ばされたという事例もありますので気をつけてください。
また、テントは風速10m以下での使用が原則。イベントの最中で風速10m近くの強風が出てきたら非常に危険ですので、テント外に避難させるよう徹底してください。

雨対策
テントを連結させる際は、雨対策として「あまどい」をつけますが、それだけでは不十分です。雨が降ると天幕にどんどん水が溜まり、放っておくと重みでテントが歪んだり天幕のすきまから大量の水が内部に漏れてしまうことに……。なので、雨量が多いときは、こまめにテント内から棒のようなもので天幕に溜まった雨を押して外に排水する必要があります。この時、テント周りに人がいないかを確認してから行いましょう。

換気対策
冬場のイベントでは、テント内に暖房機器を設置することが多いですが、灯油を使う際はこまめに換気する必要があります。時間を決めて定期的に行いましょう。

【4】後片付けはマナー良く

テントを閉じる際は、内部の備品をすべて外に出してから行います。テント鉄骨の数を確認してからテント1張ごとにまとめ、天幕や横幕はキレイにたたむなどのマナーもお忘れなく。

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